日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナのストレス応答に関与するジンクフィンガー型転写因子の機能解析
*小平 憲祐Tran Lam-Son Phan圓山 恭之進秦 峰坂本 秀樹篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 0908

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抄録
植物の環境ストレス応答において、転写抑制因子群が重要な役割を担っていることが知られている。酵母の塩感受性株を相補する遺伝子として単離されたZAT10/STZは、C2H2型ジンクフィンガーファミリーに属しており、機能的なEARモチーフをもっていることから、特定の遺伝子の発現を抑制していると考えられる。今回、我々は、ZAT10に近縁な5つの遺伝子(AZF1AZF2AZF3ZAT6ZAT8)に注目し、これらの遺伝子の機能解析を行った。シロイヌナズナのT87細胞から作製したプロトプラストを用いた一過的発現により、これらのタンパク質が核に局在することを確認した。ノーザン解析によって、AZF2ZAT6ZAT10は、乾燥、塩、低温等のストレスにより発現が誘導されることを明らかにした。また、DEX誘導性プロモーターを用いた過剰発現体を作製し、マイクロアレイ解析を行ったところ、AZF1AZF2には機能の重複が見られた。さらに、AZF1AZF2のそれぞれの遺伝子のDEX誘導性過剰発現体は、DEX処理により矮化した。以上の結果より、AZF1AZF2は、機能的に相補している可能性があり、T-DNA挿入変異体を用いた二重変異体の作製とGUSやGFPレポーターを用いた2つの遺伝子の発現部位の詳細な解析、マイクロアレイ解析による標的遺伝子の検索を進めている。
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© 2008 日本植物生理学会
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