日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナの異なるアクセッションの不定胚発生に対する4-hydroxybenzyl alcohol および類縁化合物の効果の違い
*東 克己稲葉 史阪野 淳美山本 智美大久保 雄太時田 陽介小林 俊弘鎌田 博
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p. 0476

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抄録
ニンジン不定胚発生阻害因子4-hydroxybenzyl alcohol(4HBA)は、胚発生能力を有する細胞(embryogenic cells)より放出され、液体培養時には不定胚発生を阻害する。我々は、2007年度48回年会において、胚発生能を誘導したニンジン実生胚軸を固形培地上で培養した際、4HBAの類縁化合物であるvanillyl alcohol(VA)が不定胚発生を阻害せずにむしろ促進することを報告した。また,4HBAとVAがシロイヌナズナの不定胚発生に対しても阻害俣は促進効果を持つことを見出した(植物生理学会49回年会)。
今回我々は、様々なシロイヌナズナアクセッションの不定胚発生に対する4HBAおよびVAの効果について報告する。いくつかのアクセッションについて調査したところ,一部のアクセッション,例えばTsu-0やKl-1の不定胚発生は,それぞれ4HBAによって阻害的,またはVAによって促進的な影響を受けた。これらを含めたaccession毎の効果を示し,4HBAおよびVAのシロイヌナズナ胚発生における作用について考察する。また,4HBAやVAが胚発生特異的遺伝子の発現に与える影響についても解析する。
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© 2009 日本植物生理学会
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