日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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オーキシン応答性を示すシロイヌナズナAS2-LIKE GENE 23 (ASL23/LBD19) 遺伝子の機能解析
*渡邉 ゆか中田 恵子松村 葉子町田 千代子町田 泰則
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p. 0650

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抄録
シロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES2 (AS2 ) は、N末端側にCモチーフと保存されたグリシン残基とロイシンジッパー様構造から成るAS2/LOBドメインをもち、植物に特異的である。我々は、シロイヌナズナで42個のAS2/LOBドメインをコードする遺伝子の存在を明らかにし、それらが属するファミリーをAS2/LOB gene family、そのメンバーをAS2-lile-genes (ASL) と命名した。近年、いくつかのASL/LBD遺伝子がオーキシンにより転写誘導され、そのうちのASL16/LBD29ASL18/LBD16がオーキシンを介した側根の形成に関与することが報告された(Okushima et al., 2005, 2007)。オーキシンは、側根形成だけでなく、地上部の側生器官形成においても重要である。全てのASL遺伝子のオーキシン応答性を半定量的RT-PCRにより解析した結果、報告されているASL遺伝子以外にASL23/LBD19が転写誘導されることが分かった。器官別発現解析では、ASL23/LBD19 mRNAは茎頂、根、若い葉、花で蓄積が見られた。また、ASL23/LBD19RNAi形質転換植物は、主に花序と花器官の形態において顕著な異常が現れた。現在、点変異型変異体を入手し、解析を行っている。今回は、これらの実験で得られた新しい結果を報告する。
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© 2009 日本植物生理学会
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