日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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単細胞真核緑藻クラミドモナスの低温に対する生理応答
*塙 優鈴木 馨
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p. 0888

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抄録
我々は特許生物寄託業務の効率化・高度化のため、微細藻類の低温保存法の確立を目指している。本研究ではゲノム情報が公開され、かつ分子生物学的手法を用いることができる単細胞真核緑藻クラミドモナスをモデル生物として用い、微細藻類の低温保存法確立のために重要な細胞の低温に対する生理応答を調べた。
クラミドモナスの細胞増殖に及ぼす温度の影響を通常培養温度である25℃から4℃の範囲で調べた結果、温度低下に伴い細胞増殖速度は低下するが、8℃まで細胞増殖が可能であることが分かった。25℃で対数増殖期中期まで培養した細胞を4℃で7日間培養すると、細胞増殖は見られなかったが、そのときの生存率は90%以上であった。引き続きその状態で約80日培養すると、生存率は約3%まで低下した。次に同様の実験を培養液が過冷却もしくは凝固点降下のために凍結しない条件である-2℃で行った結果、2日培養後に生存率は約50%まで低下し、7日培養後には1%未満までに低下した。以上から、4℃以下の温度はクラミドモナスにおいて細胞増殖を完全に抑えるストレス条件であり、特に0℃未満の凍結しない温度は短期間で細胞に強い傷害を与える条件であることが明らかになった。現在、以上の知見を基に、低温馴化もしくは低温傷害機構を明らかにするため、網羅的な遺伝子の発現解析を行っている。
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© 2009 日本植物生理学会
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