日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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乾燥・塩ストレス下でケイ素により調節される候補遺伝子の同定
*Elsadig Eltayeb AminShimizu HiroakiKimura MasayukiElsadig Eltayeb MohamedMd. Uddin ImtiazYin LinaHattori TaiichiroSonobe KaoriKaminaka HironoriTanaka Kiyoshi
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p. 0908

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抄録
ケイ素は地球表面、土壌中で二番目に多い元素である。ケイ素は多様な環境ストレスに耐性を与え、克服するための植物能力を高める有益な効果を持つことが広く知られている。キュウリをケイ酸処理した後に、乾燥や塩ストレスを与えたときに、明らかな耐性を示し、水分含量がケイ酸処理、非処理で変わらないことから、キュウリではケイ酸による生理レベルの耐性機構が発達していると考えた。乾燥や塩ストレス耐性を与えた時のケイ素の役割を明らかにするために、キュウリを塩、乾燥ストレス下に置いたときのケイ素により調節される候補遺伝子をSSH法で同定した。ケイ素によって発現される遺伝子を確認するために、正方向と逆方向の差プローブを用いて差スクリーニングを行った。乾燥もしくは塩ストレス下で調節される遺伝子として20クローンを見出したが、その中に、原形質膜内在性のサブグループに属するアクアポリンとカルシウム結合タンパク質という興味深い遺伝子があった。これらの遺伝子の環境ストレスによる発現機構、機能解析について報告する。
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© 2009 日本植物生理学会
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