日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ソルガムにおけるケイ酸誘導性遺伝子の単離
*清水 洋彰Eltayeb Amin Elsadig木村 雅之曽野部 香里服部 太一朗上中 弘典田中 淨
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p. 0909

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抄録
ソルガム(Sorghum bicolor)は乾燥耐性や塩耐性が高いことが知られている。また、ソルガムはケイ酸施用により乾燥耐性が向上することが報告されている(Hattori et al 2005)。これらの知見から、ケイ酸により乾燥・塩耐性の向上に関係している遺伝子が誘導される可能性が示唆された。本研究ではソルガムにケイ酸を処理することにより誘導される遺伝子の単離、機能解明、遺伝子発現について検討することを目的とした。
ケイ酸処理したソルガムと未処理のソルガムの根を用いてSuppression subtractive hybridization(SSH)法によりケイ酸により誘導される遺伝子のクローニングを行った。全体として16種類のクローンを得ることができた。ホモロジー検索から、それらのクローンの中に、Zea maysのS-adenosyl-L-methionine decarboxylase 2やSorghum bicolorのsucrose synthaseなどの興味深い遺伝子とそれぞれ相同性が高いものが含まれていた。それらクローンについてのcDNA全塩基配列の決定、遺伝子発現について検討している。また、塩ストレス状態におけるケイ酸処理の効果の観察を行ったところ表現型に差が見られ、光合成活性や糖解析を行っている。
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© 2009 日本植物生理学会
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