日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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春化したオオムギ茎頂の遺伝子発現プロファイリング
*木藤 新一郎鈴木 美香
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p. 1013

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抄録
近年、春化機構に関与する遺伝子の単離同定が進み、春化の分子機構が明らかになりつつある。しかし、未同定の関連遺伝子も数多く存在すると考えられる。本研究では、それら遺伝子の単離同定を目的に、春化したオオムギ茎頂分裂組織で特異的に発現変動する遺伝子のプロファイリングを行った。解析は、HiCEP法を利用した。HiCEP法は、トランスクリプトーム解析のために開発された新技術で、DNAマイクロアレイ法と異なり、遺伝子単離が進んでいない生物種でも使用できるという利点がある。また、既知の遺伝子だけでなく、単離されていない未知遺伝子やnon-coding transcriptsも解析対象となることから、特定の組織や特別な生理条件下でのみ発現する新たな転写産物を単離同定する方法としても利用可能である。合計256通りのプライマーセットで選択的PCRを行い泳動した結果、全体で約28,000種類のピーク(遺伝子断片)を検出することができた。その内、3倍以上の発現比を示したピークが1,381存在した。特異的な発現低下を示したピークの中には低温条件下での代謝に依存して発現低下したと考えられる遺伝子も含まれていたが、機能未知の植物特異的な遺伝子やデータバンクに相同な配列が存在しない興味深い遺伝子も含まれていた。本発表では、得られた遺伝子断片の特徴について報告する。
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© 2009 日本植物生理学会
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