日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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デジタル画像処理技術を活用したイネ初期生育期のハイスループット表現型解析
*七夕 高也廣瀬 文昭高野 誠
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p. 1023

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抄録
ゲノム解析技術の大きな進歩により、様々な植物ゲノム配列情報が解明されている。プロテオーム解析やメタボローム解析といった網羅的解析が情報処理技術の導入により解析が進められていることと同様に、個体レベルの成長形質の計測と解析を進める表現型解析においても情報処理技術を活用した網羅的な生命活動の定量化や解析手法の確立が求められ、様々な取り組みが始まっている。現在、イネの表現型解析においては、主に人手による多大な時間と労力をかけて葉や根の長さなどの形状形質を計測しているのが実情である。私たちは表現型解析の省力化とハイスループット化を目指して、デジタル画像処理技術を活用した計測システムの開発を進めている。本発表では、イネの初期生育期における成長量の形状形質を解析するためのイメージング装置と、記録した成長画像から幼葉鞘と種子根の長さを計測する画像解析ソフトウエアの開発について報告し、併せて本システムを世界のイネ・コアコレクションを低温条件下で生育した場合の初期成長画像の記録と、幼葉鞘・種子根の成長量解析へ適用した例についても報告する。
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© 2009 日本植物生理学会
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