日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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効率的な遺伝子機能解明のためのイネ転写因子cDNA過剰発現イネ系統作出系の開発
*槌田(間山) 智子岡田 恵子堀川 明彦宮尾 安藝雄永田 俊文菊池 尚志光田 展隆瀧口 裕子松井 恭子高木 優中村 英光羽方 誠天野 晃市川 尚斉松井 南長村 吉晃廣近 洋彦市川 裕章
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p. 1032

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抄録
イネには約2000の転写因子をコードする遺伝子座が存在し、その約75%でFL (Full Length)-cDNAが得られている。転写因子は標的となる遺伝子の発現を調節するスイッチであり、イネ転写因子遺伝子を過剰発現するイネ系統の作出は、それら転写因子や標的となる遺伝子(群)の機能および発現ネットワークの解明と、有用育種素材の選抜や開発のための重要なリソースになると期待される。我々はこれまでに、それぞれ約14000種類の理研(RIKEN)あるいは国際科学振興財団(FAIS)由来のイネFL-cDNA群をイネで構成的に過剰発現させるため、FOX (FL-cDNA OvereXpressor) アグロバクテリウムライブラリーを作製し、約12000個体のRIKEN-FOXイネ系統と約2600個体のFAIS-FOXイネ系統を作出した。これらFOXイネ系統にはいくつかの興味深い表現型を示す個体が見られたが、転写因子FL-cDNAの導入率は期待値の三分の一以下にとどまった。このバイアスを回避するため、各転写因子cDNAのORF解析から推定したCDSを有するGateway発現プラスミドのイネへの個別導入を開始した。多種多様なイネ転写因子cDNA過剰発現イネ系統の作出と有用育種素材の選抜・開発を新たな目標に掲げた本研究の現状と今後の展開について紹介したい。
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© 2009 日本植物生理学会
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