日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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微生物共生過程におけるCalcium calmodulin-dependent protein kinase (CCaMK)の活性化モデル
*下田 宜司韓 路林 誠今泉(安楽) 温子
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p. 0301

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抄録
マメ科植物の根には、根粒菌による窒素固定共生系とアーバスキュラー菌根菌による菌根共生系が見出される。2つの共生系の有り様は異なるが、それぞれの共生初期過程は共通の宿主遺伝子を介したシグナル伝達経路(common symbiosis pathway:CSP)により制御されている。共生菌の感染シグナル分子を受容した根毛細胞ではCa2+ シグナルが誘導される。CSPの中核的因子であるCCaMK(Calcium Calmodulin-dependent protein kinase)は、この共生特異的Ca2+ シグナル依存的に活性化すると考えられるが、その詳細な機構は不明である。根粒菌及び菌根菌との共生初期過程におけるCCaMKの活性化機構の解明を目的として、我々はCCaMKの機能ドメイン(EFハンド、CaM結合ドメイン)の欠失、及び、ドメインへの点変異導入による変異型CCaMKコンストラクトを作成し、ccamk-3変異体への相補実験による変異型CCaMKの機能解析を行った。本発表では、根粒菌・菌根菌感染過程におけるCCaMKの活性化モデルとその差異について紹介する。
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© 2010 日本植物生理学会
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