日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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緑藻クラミドモナスにおける低CO2応答性遺伝子Lci14の機能解析
*柳瀬 麻里久保 雄昭福澤 秀哉
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p. 0481

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抄録
緑藻クラミドモナスは光存在下でCO2濃度が低下すると無機炭素濃縮機構(CCM)を誘導する。cDNAアレイを用いた網羅的発現解析により、低CO2条件で誘導される遺伝子がこれまでに同定されている(Yamano et al. 2008)。その中で,Lci14はヌクレオチド結合性に関わるCobW_Cドメインと,タンパク相互作用に関わるWWドメインをもつタンパク質をコードする。LCI14は,シロイヌナズナにおけるPRL1相互作用因子と相同性を示し転写因子と推定されている。PRL1複合体はシロイヌナズナのグルコース代謝に関与する遺伝子の調節因子である。LCI14のCCMにおける機能を解析することを目的として、amiRNA法を用いてLci14の発現をノックダウンするためのコンストラクトを作製した。過剰発現プロモーターであるHSP70A-RbcS2 (AR)プロモーターの下流にMAA7-amiRNA前駆体配列とLci14-amiRNA前駆体配列を連結し、導入細胞内でMAA7がノックダウンされると5-フルオロインドール(5-FI)に耐性になると考えられた。現在、2株の5-FI耐性株を取得しており、これらの株におけるLci14の発現と、低CO2条件での表現型について検討している。
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© 2010 日本植物生理学会
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