日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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CLV3シグナリングの分子機構の解析
*別役 重之木下 温子藤原 正幸深尾 陽一郎黒森 崇篠崎 一雄鈴木 昭徳高橋 英樹福田 裕穂澤 進一郎
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p. 0536

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抄録
CLAVATA (CLV) 情報伝達系はシロイヌナズナの茎頂分裂組織のサイズ制御に必要である。CLV3は12アミノ酸からなるペプチドとして機能することが明らかとされ、CLV1によりコードされるロイシンリッチリピート(LRR)型の受容体様キナーゼ(RLK)とCLV2産物であるLRR型の受容体様タンパク質を含む受容体複合体のリガンドになると考えられている。さらに、最近の研究によりSuppressor of Overexpression of LLP1-2 (SOL2)/CORYNE (CRN)がこのCLV3ペプチド感受性に関わる新たなRLKとして同定された。そこで我々は現在これら受容体様タンパク質を介したCLV3情報伝達系の詳細解明を目指し研究を進めている。これまでに、N. benthamianaでの一過的発現系やアラビドプシスを用いて、これら受容体様タンパク質の生化学的機能解析を行ってきている。さらにCLVシグナリングに関わる更なる因子を明らかにするために、EMS突然変異誘導処理をしたclv1変異体集団や転写因子のノックアウトラインを用いてCLV3合成ペプチド非感受性突然変異体を探索し、候補突然変異体群を得て、現在その詳細を解析中である。これらの研究の進展について紹介したい。
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© 2010 日本植物生理学会
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