日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
会議情報

光化学系II複合体結晶の分解能向上
*川上 恵典梅名 泰史田代 隆慶神谷 信夫沈 建仁
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0751

詳細
抄録
光化学系II複合体(PSII)は太陽の光エネルギーを利用して水を分解し、酸素を発生させる超分子複合体である。好熱性シアノバクテリア由来PSIIは17種類の膜貫通サブユニットと3つの膜表在性タンパク質によって構成され、タンパク質以外にクロロフィル、カロテノイド、Mn、Ca、Fe、プラストキノンなど70以上の補欠因子を含む、単量体の分子量は350 kDaとなる巨大な複合体である。PSIIの構造は、好熱性シアノバクテリアであるThermosynechococcus elongatusとその近縁種のT. vulcanusからX線結晶構造解析法により解析され、これまで3.8 - 2.9 Å分解能で報告されている。しかし、これらの分解能はPSIIの全アミノ酸の詳細な構造を決定するには不十分であり、特に酸素発生中心であるMn4Caクラスターは、分解能の制限とX線損傷の問題により、未だ解明できていない。
我々はPSIIの構造をより詳細に解析するため、PSII結晶の質の改善に取り込んでおり、この度高分解能を与える結晶の析出に成功したので報告する。
著者関連情報
© 2010 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top