日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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代謝改変シロイヌナズナのリグナンプロファイリング
*岡澤 敦司堀 遂人畑 直樹和泉 自泰馬場 健史福崎 英一郎小埜 栄一郎佐竹 炎小林 昭雄
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p. 0874

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抄録
植物中で合成されるフロフラン型リグナンには,ヒトの健康維持に有効な生理作用を持つものがあり,健康食品として需要がある.当グループでは,リグナン代謝経路改変植物によるフロフラン型リグナンの効率的な生産を目指している.本研究では,フロフラン型リグナンを蓄積するように代謝経路を改変したシロイヌナズナ中のリグナンプロファイリングを行うことで,その代謝改変がシロイヌナズナのリグナン代謝経路に及ぼす影響を明らかにし,フロフラン型リグナンの効率的な生産に繋がる知見を得ることを目的とした.ゴマ由来フロフラン型リグナン代謝酵素である CYP81Q1 を導入した代謝改変株において野生株では検出されなかったフロフラン型リグナンが検出され,さらに,その量はピノレジノール/ラリシレジノール還元酵素 PLR のノックダウンによって増加した.以上の結果から,シロイヌナズナのリグナン代謝の改変により目的とするフロフラン型リグナンを蓄積させることが可能であることが明らかになった.
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© 2010 日本植物生理学会
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