日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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中性植物トマトにおける花成制御と形態形成に関わる遺伝子群に関する研究
*加藤 一幾吉田 理一郎Fekih Rym江面 浩溝口 剛
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p. S0032

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抄録
植物の花成制御と形態形成にはMADS-box型転写制御遺伝子群や花成ホルモンとして考えられている FLOWERING LOCOS T (FT)遺伝子群が重要な役割を果たすことが知られている。トマトは中性植物であり、日長に関係なく花芽を形成して開花することから、長日植物であるシロイヌナズナや短日植物であるイネとは異なった花成制御機構をもっている可能性がある。また、トマトはモデル作物の1つとして注目され、大部分のゲノムDNA配列が公開されている (http://solgenomics.net/ およびhttp://www.kazusa.or.jp/tomato/)。トマトのモデル品種であるMicro-Tomは室内での栽培が可能であり、小型でライフサイクルが短い。さらに完全長cDNAクローンの配布およびデータベース化 (http://www.kazusa.or.jp/jsol/microtom) や突然変異体のリソースの整備が行われている。我々は、Micro-Tomを用いていくつかの花成制御と形態形成に関わる遺伝子に関して過剰発現する遺伝子組換えトマトを作出・解析している。本講演では、これらの解析結果について、最近の関連研究の動向と併せて紹介する。
本研究は、「植物機能を活用した高度モノ作り基盤技術開発」(経済産業省)プロジェクトの一課題として実施した。
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© 2010 日本植物生理学会
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