日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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Synechocystis sp. PCC6803におけるグルコース代謝関連遺伝子の発現調節 ~光要求度の低下を引き起こすヒスチジンキナーゼ様遺伝子~
*長島 祥晃岡田 克彦堀井 瑛介青野 冬美都筑 幹夫
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p. 0023

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抄録
Synechocystis sp. PCC6803はグルコースを炭素源とした従属栄養的生育が可能であるが、生育を持続させるために、光照射が必要である。我々は、光照射が、fructose-1.6-bisphosphate aldolase (fbaA) を含む複数の解糖系遺伝子の発現を誘導する事、発現誘導にsll1330が必要なことを報告してきた。fbaAは、グルコース存在下の5分間光パルスの間欠光条件下や連続光照射条件下で転写が誘導される。sll1330破壊株では、グルコース存在下で、光によるfbaAの発現誘導効果が失われていた。sll1330はレスポンスレギュレーターであることから、解糖系遺伝子の発現には、二成分制御系が関与していると考えられる。そこで、sll1330以外の調節因子を同定する目的で、ヒスチジンキナーゼやレスポンスレギュレーター遺伝子を破壊した株を作製したところ、グルコース存在下で、解糖系遺伝子fbaA、fda、gap1、pgmB、pgm、eno、pkの発現が上昇しているヒスチジンキナーゼ破壊株が見いだされた。この破壊株の生育をみると、グルコースを添加した完全暗所下で顕著な生育の促進がみられた。また、fbaA発現誘導に必要なsll1330の発現上昇も見られた。以上のことから、このヒスチジンキナーゼがfbaAの発現系の抑制や、生育に関与していることが示唆された。
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© 2011 日本植物生理学会
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