日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
会議情報

シロイヌナズナAtXYP2の局在および挙動に関する解析
*小林 裕樹本瀬 宏康福田 裕穂
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0253

詳細
抄録

植物細胞は多様なタンパク質を細胞外に分泌することが知られているが、その機能や分泌機構は十分には理解されていない。私たちは、ヒャクニチソウ管状要素分化系の培地中から単離したアラビノガラクタンタンパク質(AGP)の一種xylogenが、細胞間へ分泌されることで木部細胞への分化を誘導することを見いだした。xylogenはアミノ酸配列から、GPIアンカーによる膜への係留構造を持つことが予測された。そこで、本研究では、このxylogenの分泌のダイナミズムを、維管束分化過程で調査するため、シロイヌナズナのxylogenオルソログ遺伝子であるAtXYP2にGFP遺伝子を挿入したコンストラクトpAtXYP2:: AtXYP2-GFPをもつ形質転換植物を作出した。この形質転換植物を用いて蛍光局在解析を行った結果、AtXYP2は未分化の木部細胞列および前形成層で発現していることが示された。詳細な細胞内局在を観察したところ、根端付近の細胞においてはTGNを中心とする小胞輸送系に、伸長・分化領域においては細胞膜および細胞外に局在することが明らかになった。また、根端付近においては細胞内へ取り込まれるFM4-64との一過的な共局在も見られ、AtXYP2が細胞内へ取り込まれている可能性も考えられた。これらの結果を踏まえ、xylogenの輸送のメカニズムについて考察する予定である。

著者関連情報
© 2011 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top