日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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ゲノムコピー数と倍数性に基づいたABCD (Analysis Based on Copy number of genomic DNA) 法による細胞1個当たりのmRNA数、タンパク質数、代謝産物数の絶対定量法の開発
*島田 裕士大林 武高橋 直紀松井 南坂本 敦
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p. 0581

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抄録
mRNA・タンパク質・代謝産物の同定を行う場合、多くの場合は相対定量で行っている。ノーザンハイブリダイゼーションではトータルRNAやトータルmRNA当たりの特定遺伝子のmRNA量を測定しており、リアルタイムRT-PCRでは基準となる遺伝子の発現量に対する特定遺伝子の発現量を相対的に同定している。タンパク質や代謝産物の同定では多くの場合、総タンパク質量・組織の湿重量・乾燥重量や培養液当たりの量を相対的に同定している。比べるサンプル間でこれら基準となる値が変化していない場合は問題無いが、新規の変異体の解析や新しい処理区での解析の場合にはどの基準がサンプル間で変化していないかを事前に知ることは事実上不可能であり、用いた基準によっては間違った解釈をしてしまう恐れがある。今回我々は、ゲノムDNAとフローサイトメトリーで決定した組織細胞1個当たりの平均倍数性を用いたmRNA・タンパク質・代謝産物の分子数の絶対定量法の開発を行ったので報告する。
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© 2011 日本植物生理学会
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