抄録
過去3回にわたり、我々は本学会で、CaH2などのイオン結合性水素化金属が、植物の成長促進、延命(現状維持)開花などを制御していることを発表した。たとえば、イオン結合性水素化金属で作製された電離水素水で処理した切り花は、その後も成長し丈も伸び、更には新たな花をつけるなどの現象がみられた。イオン結合性水素化金属が、カルシウムチャネルなどのイオンチャネルをコントロールしている可能性が示唆され、今回、DNAアレー法を用いて遺伝子発現解析を行った結果、イオン結合性水素化金属を入れた水の中で処理した植物では、peroxidase 40・CYP71B36・GRP16 が上昇、thioredoxin-dependent peroxidase 2・vitamin C permease family protein ・heavy-metal-associated domain-containing proteinなどのmRNAが低下していた。
学会当日には、IPA解析を用いた解析結果を交えて報告する