抄録
教育現場においては,学校生活に何らかの困難さを抱えている子どもの気づきから特別支援教育がはじまる.障害名や診断名は特性理解の有益な資料になるが,すぐに具体的な支援策が決まるわけではない.日常の行動観察による実態把握,専門機関との連携によるアセスメント等による子どもの支援ニーズの把握が大切になる.発達障害等のある子どもは本人の困難さやつらさがまわりには気づかれにくく,理解と対応に誤解を受けやすい.日常生活における小さな変化への気づきが,状態を悪化させない予防的な対応にもつながる.安心できる人間関係,情緒が安定できる場の確保,まわりの共通理解と一貫した対応,学校と家庭,医療機関との連携による支援を,担任一人が抱えるのではなく,学校として組織的,計画的に取り組むことが重要である.