小児の精神と神経
Online ISSN : 2434-1339
Print ISSN : 0559-9040
学校現場にどう関わるか,何ができるか?─子どもも教師も楽しい学校生活を送れる支援として─
井口 敏之
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2023 年 63 巻 1 号 p. 43-50

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抄録
2019年度より小学校の校医となり,その実践と,日本小児心身医学会学校保健委員会で行った医師への「学校との関わり方」アンケート結果を報告した.学校医としては,校長・教頭と信頼関係を築きながら,①問題になる子やクラスの授業見学とフィードバック,②6年生に心理教育の授業,③発達障害の子たちがうまく過ごせるように学級開きの前の現職教育,④困ったケースの相談,⑤自院での心理系の受診を早めに受ける,⑥長期休暇時の教師の個別相談会などを行った.日本小児心身医学会では2022年に医師会員に「学校との関わり方」アンケートを実施した.一次調査は,約4割回収,90%が小児科医,1/3が学校医をしていた.診療しているケースに絡むことで,文書や電話で学校と連絡を取っている医師は8割弱,実際に担任や養護教諭に会っているものが6割弱.それ以上の関わりになると2割弱となった.二次調査では,多くの先進的で素晴らしい取り組みが明らかになった.
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© 2023 一般社団法人日本小児精神神経学会
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