抄録
広域のより精緻な土地利用情報を得るため, NOAA/AVHRR等の低空間分解能データに適用されるサブピクセル分類手法について検討を行った。ここでは, 土地利用毎にNDVIの時間変化特性が特徴的であるという性質を用いている。中国北京近郊に位置する対象地域における冬小麦作付域及びその他の推定を試みたところ, LANDSAT/TMデータによ分類結果と概して一致することを確認した。また, この手法において時系列データの組み合わせの適性度を評価するための指標の提案を行った。この指標の検証と活用方法の調査を行い, サブピクセル分類の効率性向上に寄与するものであることを示した。本手法は, 現段階ではルーチン化されるような確立されたものではないが, 今後, 地球規模や広域の土地利用データセットの整備に向けて有効に活用されることが期待できる。