日本惑星科学会秋季講演会予稿集
日本惑星科学会2003年秋季講演会予稿集
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ポスターセッション2 10/9(木)13:30~14:45
古典的Tタウリ型星 DO Tauの近赤外コロナグラフ観測
*伊藤 洋一林 正彦田村 元秀大朝 由美子深川 美里真山 聡大プロジェクト チーム
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p. 56

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抄録
古典的Tタウリ型星は、原始惑星系円盤やアウトフローなどを伴うものが多い。しかしこれらの構造は、明るい中心星のごく近傍にあるため、可視赤外域で検出するためには、高い空間分解能とダイナミックレンジを持った観測が必要である。我々は、すばる望遠鏡の観測所大プロジェクトの一環として、古典的Tタウリ型星であるDO Tauの近赤外コロナグラフ観測を行なった。DO Tauは、中心星が0.5太陽質量で、北東に反射星雲を伴う。また、電波や可視禁制線の観測から、軽い原始惑星系円盤や弱いジェットが付随していることが知られている。観測は2002年11月21日に行ない、補償光学を用いることで0.1"(14AU)の空間分解能を達成した。解析の結果、中心天体の北東に2"(300AU)程度の長さを持った、非常に淡い構造を検出した。形態などから、この構造は中心星のごく近傍にあるアウトフローと考えられる。この構造は、最も近い所で中心星から0.5"(70AU)の位置でも検出できた。講演では、このアウトフローと思われる構造の形状や明るさについて議論するとともに、その成因についても言及する。
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© 2003 日本惑星科学会
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