抄録
小惑星探査機はやぶさの理学側形状認識グループでは、小惑星25143イトカワの全体形状とそのマッピングデータを統合して提供することを目標としている。画像と測距情報を入力として、非同期撮像・多視点に拡張されたエピポーラー拘束に基づく形状復元法を採用した。また復元に用いる測地基準点はスーザンフィルタによって自動抽出され、その空間間隔すなわちドロネー分割ポリゴンのサイズは約10m程度である。反復/階層/サブピクセルマッチングで決定精度が分解能と同じ1m程度に向上した。形状自体の科学として、内部構造や衝突破壊の起源/進化履歴の新知見が期待される。