主催: 日本惑星科学会2004年秋季年会実行委員会
本研究では、原始惑星系円盤内ダスト粒子の成長・沈殿過程が円盤の不安定性に及ぼす影響を調べた。その結果、円盤の熱対流不安定性は中心星からの照射により、3x104年後には安定化した。これは、円盤内ダスト粒子の成長・沈殿に伴いダスト吸収係数が減少した為である。一方磁気回転不安定性は、全ダスト表面積の減少、即ち電離度の増加により助長される。実際ダスト粒子の成長・沈殿に伴い、円盤表面の不安定領域は拡大したが、赤道面付近では沈殿の効果によりダスト数密度が増加した為、105年後も円盤は安定に保たれ続けた。