抄録
シュバァスマン・ヴァハマン第3彗星(73P/Schwassmann-Wachmann)は、1995年の回帰時に核が分裂しているのが発見され、その分裂に伴って宇宙空間に放出された濃いダストのトレイル(道筋)が赤外観測によって検出されている。そのため、この濃いダストが将来、地球に流星雨をもたらすことが大いに期待される。そこで、我々はこの彗星に対して、いわゆるダストトレイル理論を適用してみた。その結果、この濃いダストのトレイルとの将来の接近に関するいくつかのおもしろい結果が得られた。今回、その計算の結果を、将来の流星群の出現の予報をかねて発表する。