抄録
原始太陽系円盤で形成されたダストアグリゲイトはガス抵抗により太陽方向へ落下する。落下にともないダストアグリゲイトの温度が上昇すると焼結が進行する。表面拡散によって焼結が進行すると、空隙率の大きなダストアグリゲイトはcapillary instabilityと呼ばれる不安定を起こして分裂する。サイズが小さくなり落下速度が大きく低下することになる。この効果により、特定の温度領域に分裂片が濃集することになりダスト面密度が大きく上昇することになる。このダスト面密度の上昇によって、重力不安定により微惑星が形成されると考えることができる。