抄録
原始惑星系円盤は光学的に厚いため (Chiang & Goldreich, 1997)、地球型惑星形成領域においても氷を主成分とする微惑星(氷微惑星)が形成すると考えられる。氷微惑星による地球型惑星への水の供給は、主に氷微惑星の合体成長と昇華のバランスによってコントロールされるが、その内部構造や熱史によっても強く影響を受けると考えられる。本研究では、短寿命放射性熱源26Alによる加熱を考慮した氷微惑星の熱史について数値計算を行い、含水鉱物が形成する条件(氷微惑星のサイズや形成時期)について議論する。