抄録
Stardust計画により、ビルト第2彗星から放出された塵の採取が行われた。捕獲粒子は多くの破片に分裂して捕獲されており、エアロジェル中の衝突痕の形状はさまざまであった。そこで我々は突入前の粒子の再構成を最終目的として、X線吸収トモグラフィーよって得られる衝突痕の3次元構造を調べた。特に衝突痕の入口は突入粒子の形状を比較的正確にとどめている事がわかり、また入口以降の衝突痕の形状とあわせて考えると、捕獲時における突入粒子の物理過程についてある程度推定できる。またこの3次元構造とXRFにより計測された捕獲粒子の元素量またその分布とを比較し考察する。