埼玉理学療法
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研究と報告
平行棒支持免荷歩行における歩隔および歩行様式の違いと下肢免荷量との関係
久保田 章仁植松 光俊西田 宗幹窓場 勝之高柳 清美井上 和久田口 孝行西原 賢細田 昌孝丸岡 弘磯崎 弘司藤縄 理原 和彦中山 彰一溝呂木 忠江原 晧吉細田 多穂永富 良一
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2005 年 12 巻 1 号 p. 24-32

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抄録
平行棒支持2点1点揃え型免荷歩行で,口頭指示なしでの歩行(以下自由歩行)と口頭指示ありでの歩行(以下努力歩行)の2種類の歩行様式を設定し,いずれの歩行様式においても歩隔を広げると確実に免荷量が増加する,免荷量は自由歩行よりも努力歩行でより多い,という2つの仮説を立て検討した。高齢者では歩行に影響を及ぼすとされる膝伸展筋力についても測定し,免荷量との関係を検討した。健常成人女性10名(若年群)高齢女性8名(高齢群)を対象とした。結果,自由歩行と努力歩行において,いずれの歩隔においても,高齢群の免荷量が若年群の免荷量に比べ低値を示した。高齢群では歩隔を広げるほど免荷量は増加した。また,努力歩行の方が,自由歩行に比べ,両群ともに免荷量は増加した。このことから,歩隔を広げることや口頭指示は,高齢者の免荷量を増大させる一手段として有効であることが示唆された。
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© 2005 社団法人 埼玉県理学療法士会
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