抄録
小児のリハビリテーションの特殊性として,対象となる障害,成長・発達との関わり,さらに加齢に伴う社会的基盤の変化があげられる。理学療法士は,これらの特殊性をふまえて訓練を進める必要がある。訓練を進める上でのポイントとして,子どもの興味を十分に引く工夫と,訓練場面と家庭とに連続性を持たせる工夫が常に必要となる。小児のリハビリテーションに携わる理学療法士として求められることは,子どもに自信をつけ自発性を引き出す,親に自信をつけ訓練に対する理解・協力を得るよう,仕向けていくことである。このためには,理学療法士自身も,子ども・親とともに成長する柔軟性が求められる。