主催: (一社)日本予防理学療法学会、(一社)日本理学療法学会連合
共催: 第5回 日本栄養・嚥下理学療法研究会学術大会, 第4回 日本産業理学療法研究会学術大会, 第56回 日本理学療法学術大会
会議名: 第8回 日本予防理学療法学会学術大会
回次: 1
開催地: Web開催
開催日: 2021/11/13
p. 71
【はじめに、目的】
昨今、急速に情報通信技術(Information and Communication Technology:ICT)を活用した非対面での運動提供など新手の介入方法が注目されている。今回、通信機器を用いた事例として理学療法士の知識と経験を基に日常生活動作に対応した運動を考案し、令和3年4月から全国配信をしたのでその内容を報告する。
企業との提携により、オンデマンド配信における介護予防の一手として理学療法士の関わりを紹介し、今後の理学療法(士)における活動の参考と発展に寄与することを目的とする。
【方法】
株式会社第一興商が開発・運用している生活総合機能改善機器「DKエルダーシステム」の一部コンテンツとして、バーセルインデックスに基づき「生活リハ体操」と称し、10項目の日常生活動作に対応した運動にて構成した上で、対象となる筋肉・動きの方向・効果などを表出し、アクティブシニアから要介護高齢者まで幅広く運動が出来ることを念頭に運動プログラムを作成した。
【結果】
「DKエルダーシステム」は、通信カラオケ機器「DAM」を活用したコンテンツ配信システムであり、国内25,000か所以上の福祉・介護施設や地域の通いの場に導入されている。理学療法士が配置されていないデイサービス事業所なども含め、高齢者層を中心により多くの方々の介護予防・健康増進に役立つ可能性があると考える。加えて、当コンテンツ導入による効果も含め、オンサイトとオンラインでの効果の違いを検証することで更なる普及につながるものと考える。
【結論】
今後においても異業界と協働することで、新たな価値が生まれ、理学療法(士)の発展を図るべく、多方面から多くの報告があることに期待したい。
当企画・作成にあたっては、以下8名の方々との共同制作であることを申し添えます。
秋葉翔太氏(筑波メディカルセンター病院)、金森毅繁氏(筑波記念病院)、國谷伸一氏(立川記念病院)、斉藤秀之氏(日本理学療法士協会)、豊田和典氏(JAとりで総合医療センター)、平田清次氏(ひたち医療センター)、藤田剛史氏(木村クリニック)、森田英隆氏(いちはら病院)
【利益相反】
この取り組みは、株式会社第一興商と一般社団法人リハビリテーション専門職協会との間で業務委託契約を締結し、本件プログラムの監修を公益社団法人茨城県理学療法士会が行ったものである。
【倫理的配慮、説明と同意】
今回の事例報告では、個人や集団を特定するような情報はありません。