主催: (一社)日本予防理学療法学会、(一社)日本理学療法学会連合, 第58回 日本理学療法学術大会
共催: 第6回 日本産業理学療法研究会学術大会
会議名: 第10回 日本予防理学療法学会学術大会
回次: 1
開催地: 函館市民会館・函館アリーナ(函館市)
開催日: 2023/10/28 - 2023/10/29
【はじめに】
アスリートは競技の種類やその競技レベルに関係なく、日常生活や試合以外の時間において、傷害予防を念頭においた競技パフォーマンスの向上が不可欠である。 アスリートのサポートを実施する中で、チームに帯同しトレーニングのみならず日常生活の多くの時間を共有するトレーナーやチームメンバーならびにチームスタッフ間での様々な共有がコンディショニングを実施する上で必要不可欠である。 今回はゴルフのツアーサポートを通じ、日常の「気づき」と障 害予防やパフォーマンス向上につながることについて報告する。
【対象】
ゴルフツアー出場者
【サポート内容と方法】
ゴルフツアーに参加するアスリートについては、その出場権をかけた予選会等や、ツアー以外の海外遠征等ならびにオフの期間も含めてサポートを行う。サポート内容は、日々のコンディショニングやトレーニング、大会帯同を実施。 アスリートのサポートを実施する上で、他のコーチ陣やスタッフを含めたサポート体制の中で、日常生活や、日常のトレーニングのルーティンを定め、その変化の「気づき」を共有した。共有方法については、アスリートとサポートチームでのSNSを多く活用し、帯同でのサポートが実施できない時間や、アスリートの変化を即時的に共有することを実施した。
【結果】
それぞれの立場の「気づき」の深さ、頻度、変化、視点での共有についてはSNSの活用を適宜図りながら、日常的に自身と向き合い、適切に状況を判断することで、障害予防やパフォーマンスの向上につながった。特に女子ツアーにおいては長期間で試合数も多い中、障害予防は必須課題となる。またオフの際やトレーニングの合間でのシュミレーターや計測機器を用い、外部規範に基づくフィードバックも実施した。
【考察】
日常生活やトレーニングにおいて、内部規範に基づく「気づき 」や外部規範に基づく「気づき」などそのバランスが、適切な運動評価を実施し、その後の運動計画や、運動の実施に繋げることが非常に大切であると考える。 適切な共有を実施しながら、パフォーマンスの向上に繋げるために、選手のルーティンを細分化し、変化を早期に捉える必要がある。また「気づき」をいかに日常のトレーニングにおいて PDCAを回す取り組みに変えれるかが非常に重要であると考えられる。
【倫理的配慮】
本報告は、選手の個人情報保護の観点から、その個人情報の匿名加工する事により選手が特定されないように配慮した。