日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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優秀発表賞審査セッション
OATP1B 分子種に着目した薬物相互作用リスク予測の精緻化―内在性バイオマーカーの比較と活用
友田 有加菜吉門 崇大谷 香美戸田 麗綺千葉 康司
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p. 10-

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抄録

【目的】医薬品開発早期段階でorganic anion transporting polypeptides 1B1/1B3(OATP1Bs)を介した薬物相互作用(DDI)リスクを予測する手法として、内在性バイオマーカーを活用する研究が国内外で行われてきた。我々はOATP1B1の輸送寄与が大きいcoproporphyrin-I(CP-I)について生理学的速度論(PBPK)モデルに基づいたDDI予測法を提案してきたが1) 、OATP1B3についても同様の手法が求められる。本研究は、複数のOATP1B1/1B3内在性基質とプローブ基質薬を包括的に解析することで、OATP1Bs介在性DDIリスク予測の精緻化を目指す。【方法】OATP1B阻害薬のrifampicin(RIF)とcyclosporin A(CysA)を用いてCP-I等の内在性基質について検討したヒト臨床試験の結果を基に、RIFおよびCysAの投与量に応じて算出したpitavastatin(PTV)やvalsartan(VAL)の血中濃度時間曲線下面積の変化率(AUCR)と内在性基質のAUCR を比較し、OATP1B3による輸送寄与率が大きいと予想される内在性基質を見出した。当該化合物について生理学的速度論(PBPK)モデルを構築し、ヒト臨床データの再現を試みた。【結果・考察】OATP1B阻害薬併用時のPTVとVALのAUCRを比較すると、RIF併用時とCysA併用時でその大小関係が逆転していた。RIF併用時にCP-Iよりもglycochenodeoxycholate-3-sulphate(GCDCA-S)で高いAUCRとなっていたが、CysA併用時のCP-IとGCDCA-SのAUCRは同程度であった。原因として、RIFとCysAによる阻害定数がOATP1B分子種間で異なる点と、PTVとCP-IはOATP1B1、VALとGCDCA-SはOATP1B3の寄与率が高い可能性が考えられた。ヒト肝細胞を用いたin vitro試験でGCDCA-Sは時間依存的な取り込みを示し、PBPKモデル構築に必要なパラメータ(肝細胞内外濃度比、肝細胞内非結合形分率等)を取得した。【結論】RIFとCysAの阻害能を考慮するとGCDCA-SはOATP1B3の輸送寄与が高いと予想され、GCDCA-SのPBPKモデルを活用することでOATP1B介在性DDIリスク予測の向上に貢献する可能性が示唆された。【参考文献】1) Yoshikado T et al., CPT Pharmacometrics Syst Pharmacol., 2022

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