日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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一般演題(口演)
DPP-4阻害薬シタグリプチンの生理学的薬物速度論解析による薬効予測モデルの検討
中野 晴斗吉門 崇鈴木 優樹中村 亮飯田 理文岡 美佳子千葉 康司
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p. 30-

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抄録

【目的】 Target-mediated drug disposition (TMDD)を示すdipeptidyl peptidase-4 (DPP-4)阻害薬リナグリプチン(LNG)の生理学的薬物速度論(PBPK)モデル解析から、DPP-4の体内分布およびDPP-4介在性の腎再吸収メカニズムが推定された1)。同種同効薬のシタグリプチン(STG)もまたTMDDを示すが、STGはLNGよりもDPP-4との親和性が低いためLNGと比較して尿中未変化体排泄率の非線形性は見えにくい2)。STGのTMDDを解析することで薬効としてのDPP-4阻害率を説明可能とするモデルを構築することを目的とした。 【方法】 LNGのPBPK-CGNM解析で得られた可溶型および膜貫通型DPP-4の発現量と、DPP-4介在性の腎再吸収クリアランスを取り入れたSTGのPBPKモデルを構築した。TMDDを精細に再現するために、STGとDPP-4との結合 (kon)および解離速度定数 (koff)を用いて記述した。クラスターガウスニュートン法(CGNM)を用いて STG静注または経口投与後の血漿中濃度推移2),3)、経口投与時の尿および糞中の未変化体排泄量4)、DPP-4阻害率のデータ2)に対するフィッティングから多数の未知パラメータを同時に推定した。 【結果・考察】 CGNMにより、STG血漿中濃度推移の非線形性とDPP-4阻害率を概ね説明可能なパラメータの組み合わせが多数得られた。高投与量側での血漿中濃度推移とDPP-4阻害率の再現性は良好であった。一方、低投与量側での再現性は不十分であったことから、CGNM解析における参照値として用いたSTGの固有パラメータ (in vitroのkon, koff等)の変動域を考慮する必要があると考えられた。 【結論】 LNGの解析で得られたDPP-4の体内における静的および動的分布の知見を基にしたPBPKモデルにより、STGの臨床データを概ね再現できた。DPP-4阻害から連なる各種薬効(GLP-1,GIPの動態ならびに血糖値)を 再現可能な薬力学モデルの構築を進めている。 【参考文献】 1)Nakamura R et al., in preparation; 2)Herman GA et al., Clin Pharmacol Ther., 78:675-88,2005; 3)Bergman A et al., Biopharm Drug Dispos., 28:315-33,2007; 4)Vincent SH et al., Drug Metab Dispos., 35:533-8, 2007

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