日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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一般演題(口演)
肺動脈性肺高血圧症小児患者のタダラフィルのPVRI測定時期設定のための薬効予測モデルの開発
四ケ所 慶介若宮 卓也池川 健岩野 麗子吉門 崇飯田 理文岡 美佳子上田 秀明千葉 康司
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p. 33-

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抄録

【目的】肺動脈性肺高血圧症のうち小児単心室循環患者の治療においては,早期に肺血管抵抗係数(PVRI)を適切に低下させる必要がある.先天性心疾患を患っている乳幼児では,心臓カテーテル検査によりPVRIを測定するが,侵襲性が高く測定頻度を極力減らす必要がある.従ってPVRIの測定タイミングが予測可能な,治療開始後日数とPVRIの関係を示す薬効予測モデルが有用である.本研究では,PAH治療薬であるホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬タダラフィル(TAD)の治療開始後日数とPVRIの関係を明らかにすることを目的とした.【方法】小児の単心室循環患者に心臓カテーテル検査を実施し,TAD内服前後,治療過程あるいは,心奇形手術前後にPVRIを測定した.本研究では短絡を伴う単心室循環患者に焦点を当て,積算暴露指標としてTAD治療後の日数とPVRI変化の関係をEmaxモデルにより記述した.本研究は後方視的研究として関連施設の倫理委員会の承認を得ている.【結果・考察】単心室循環患者26例においてPVRI測定数117点を収集し,治療開始時点で平均年齢1.54歳(範囲0.13~12.8),平均体重7.77 kg(範囲3.1~45.5)であった.PVRIベースライン値E0とPVRIが50%減少する日数をEDay50,PVRIの最大減少割合をEmaxとし,NONMEM(Ver.7.5)を用いてそれぞれのパラメータを推定した.治療後のPVRIは時間経過とともにプラトーに達し,E0の個体間変動は0.0405であった.EDay50とEMAXに対する個体間変動は少なく,設定しなかった.E0に年齢を共変量として組み入れたところ目的関数は優位に減少した.同薬効機序を持つシルデナフィルではベースラインのPVRIが高い症例ほどPVRI変化量が大きいことが報告1)されていることから,EDay50にベースラインの影響を組み入れたところ,目的関数は優位に減少しなかった.【結論】小児の単心室循環患者において,TAD治療開始後の日数とPVRIの変化を予測するモデルが構築された.今後,低投与量のデータを組み入れることを検討し,投与量設定にも応用できるモデルに改良する予定である.【参考文献】1)Kevin D. Hill et al. Pediatr Crit Care Med.,14:593(2013)

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