日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
小児希少難病・希少がん開発推進に向けた行政の取り組み
浦 克彰
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p. 71_-

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抄録

近年、希少疾病や難病、小児用を中心に、医療上必要な医薬品の国内開発が進まない「ドラッグ・ロス」の拡大が指摘されている。ドラッグロス品目が2023年3月現在で、86品目あげられており、その内訳として、ベンチャー企業発の医薬品が48品目(58%)、希少疾病用医薬品が40品目(47%)、小児適応が32品目(37%)とされている。日本製薬工業協会のアンケート結果によると、実際に希少疾病用医薬品に指定されなかったことにより開発計画に影響を与えた品目は、13品目とされている。 その原因については国内の創薬力や市場性を含めて様々な課題が指摘されているが、このうち薬事規制上の課題に対応するため、厚生労働省では、令和5年7月から「創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku_128701_00006.html)を開催し、令和6年4月に報告書をとりまとめた。 検討会では、希少疾病用医薬品の指定のあり方、小児用医薬品の開発促進のための方策、日本人データの必要性等について、テーマを変えながら毎月精力的に議論を行った。小児用医薬品については、①成人用の開発時に、企業に小児用医薬品の開発計画の策定を促し、PMDAが確認する仕組みの導入や、②モデリング&シミュレーション(M&S)や海外データを活用することなどの方針がとりまとめられ、その後関連通知の発出等を行った。 当日は、検討会の概要やその結果に基づく取り組みを中心に、希少疾病用医薬品や小児用医薬品の開発に資する薬事規制上の対応について紹介する。

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