抄録
自院での臨床研修医への中心静脈カテーテル挿入教育法再考の目的で,大学病院を対象に現状調査を行った.院内全体の管理体制として,中心静脈カテーテル挿入の全件数調査を行っているのは回答した52施設中6施設,マニュアルを作成していたのは38施設,医師の資格制度を設けていたのは20施設であった.臨床研修医に対する教育方法としては,座学講習会を実施していた38施設のうち34施設,シミュレータを用いた実技講習会を実施していた42施設のうち39施設では超音波ガイド法での挿入手技を教育していた.国内外のガイドラインにおいて超音波ガイド法は穿刺の標準手技として推奨されており,多くの施設でそれに従った教育を実施していることが分かった.一方,超音波ガイド法での安全な穿刺にはシミュレーション・トレーニングを含めた教育の重要性が認識されているが,必ずしも教育を支える体制が十分でない状況が推測された.