医療の質・安全学会誌
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報告
産科医療補償制度における原因分析報告書の検討
吉野 眞美岡 耕平木内 淳子
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2018 年 13 巻 3 号 p. 275-284

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抄録
原因分析報告書がWHOドラフトガイドラインで示されている成功する報告システムの特性の「非懲罰性」「秘匿性」に配慮されているか,また医学的評価の判断基準に一貫性があるかを検討した.結果,「医療水準が低 い」とされる文言が用いられた報告書は442件中330件(75%)あった.そのなかで帝王切開決定に関する判断では53件(12%)に過失と判断され得る表現が記載されており,今後責任追及に使用される可能性が示唆された.またホームページに掲載されている「要約版」から,裁判所の判決文と照らし合わせれば医療機関の特定が可能となった為,秘匿性に関しては配慮が不十分であると言える.さらに臍帯脱出時の臍帯還納行為に対する評価では同じ診療行為でも評価にばらつきがみられ,評価の判断基準に一貫性が担保されていない可能性も示唆された.要約版は公表されている為,今後報告書の記載方法に関しこれらの点を検討しなければならない.
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