共同消費手段トリアーデと地域社会

神戸市K地区の事例をとおして

抄録

本稿は、社会的共同消費手段をめぐる一つの社会学的現実を対象とした実証研究である。
事例から、地域住民における、共同消費手段ととり結ぶ諸関係、諸活動、主体的諸力量の三者は、それぞれが互いをその成立や再生産の要件としあっていることがわかる。
本稿は、その三者間相互関連の現実を共同消費手段トリアーデという概念で総括し、それを軸にして、今日の地域共同性やその主体的力量の形成に関する諸現実を捉えていこうとする一つの試みである。