抄録
食品照射では,芽止め,害虫や寄生虫の駆除,病原菌や腐敗菌の殺滅菌が可能である。しかし,これらの利用法のすべてが実用化される訳ではない。どこまで商業的に受け容れられるかは,結局のところ,実用面と採算面での評価で決まる。科学的なデータは,食品照射は十分に検証された食品処理技術であることを示している。過去の安全性研究では,照射食品を摂取することによる悪影響を示す証拠は一つもなかった。放射線照射は,食品の衛生化や保存期間の延長によって,より安全で豊富な食品の供給確保に役立つ。食品の適正製造基準に規定される必要条件が満たされている限り,安全で効果的であり,そのリスクは,本質的に,缶詰,冷凍,加熱殺菌などの他の食品処理方法の誤用によるリスクと変わらない。