日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムⅡ
包括的治療における運動療法
―医師の立場から―
桂 秀樹
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2004 年 13 巻 3 号 p. 418-423

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抄録

わが国においても在宅呼吸ケアの急速な普及に伴い,在宅呼吸ケアをより安全に実施し,かつ治療効果を高めるために包括的呼吸リハビリテーションに対する認識が高まってきた.包括的呼吸リハビリテーションの構成要素のうち,運動療法はその有効性につき最も科学的根拠を有し,患者のADLを高め,QOLを改善するという点でプログラムの根幹をなすものである.運動療法は,日常診療においてプライマリケア医から高度専門医療機関においてまで一貫したコンセプトで実施されるべき治療である.運動療法をより有効な治療法とするためには,呼吸リハビリテーションおよび運動療法を患者が生活している地域に浸透させ,地域で継続するためのサポート体制の確立が必要である.

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© 2004 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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