2004 年 14 巻 2 号 p. 281-285
Lung Volume Reduction Surgery (LVRS) を施行した重症肺気腫患者2症例に対し,術後60ヵ月の長期的な影響を呼吸機能・運動機能・健康関連QOL(health-related quality of life ; HRQL)および精神心理機能について検討した.肺機能は術後60ヵ月にはピーク時に比べ低下する傾向にあるが,HRQLおよび精神心理機能はなお良好な状態が維持されていた.重症肺気腫患者ではLVRS術後,疾病の進行とともに再び肺機能が低下し始めても質の高い生活をできるだけ長く維持する方策の検討が重要である.