2005 年 14 巻 3 号 p. 474-477
人工呼吸管理を必要とする患者は口腔内のセルフケアが困難であるため,看護師が1日3回口腔ケアを行っていた.しかし手順などが統一されておらず,清潔保持ができていない印象があった.このことから,口腔ケアの方法を統一した上で,今後の対策を明らかにすることを目的として現状および清潔保持ができない要因について調査を行った.それにより,口腔内の清潔が保持できない一つの要因として,手順どおりの確実なケアの実施回数と患者の鎮静深度が関係していた.また,口腔内の清潔保持のためには,患者の協力が得られる静穏状態に鎮静深度を保ち,1日1回の口腔ケアを確実に行う必要性が明らかになった.