新潟県中越地域では平成16年度に,河川氾濫を伴う水害と最大震度7の大地震を経験した.災害時の在宅酸素療法(HOT)患者の安否確認,避難状況・HOT機器の対処や酸素プロバイダーとの連携について当時のカルテ・連絡資料と患者からの聞き取り調査を行い検討した.患者の安否確認は主にプロバイダーによる電話または直接訪問で行われた.多数のHOT患者が近隣の学校やコミュニティーセンターへ避難しており,避難先へのボンベ追加・濃縮器仮設で避難時を乗り切っていた.大規模災害時には避難先で酸素供給が継続できるようにプロバイダー・訪問看護等との連絡体制を確保し意思疎通を図ることが重要であった.安否確認連絡は,被災・避難患者の孤立感の軽減に有効であった.