2008 年 18 巻 3 号 p. 223-226
高齢呼吸器疾患患者は,併存疾患に加えて廃用症候群の進行,また認知症や抑うつなどにより包括的呼吸リハビリテーションの導入や継続が困難な場合が多い.急性増悪時には早期からのリハビリ介入や離床に向けてのアプローチが重要となる.全身状態の変化しやすい高齢者では運動療法の継続が困難なことも多く,頻回の再評価とプログラムの見直しが必要となる.認知症例ではセルフマネジメント全般に問題を生じ,家族・介護者の協力が必須であり,家族・介護者を含めた患者教育が必要となる.