日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムⅠ
神経筋疾患の気道クリアランス評価と対応
石川 悠加三浦 利彦
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2009 年 19 巻 1 号 p. 10-13

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抄録

神経筋疾患の非侵襲的陽圧換気療法(noninvasive positive pressure ventilation:NPPV)におけるコツは,終日までのNPPVの生活環境整備と気道クリアランス維持の工夫である.咳の最大流量(cough peak flow:CPF)を測定し,徒手や器械による咳介助を行う.また,終日NPPVに向けて,鼻プラグやマウスピースなどのインターフェイスの変更や電動車イス上への携帯型人工呼吸器の搭載も行う.落とし穴は,喉咽頭機能障害の進行に伴い,気道確保が困難になると,誤嚥や呼吸器感染の際に排痰困難や窒息を起こす危険がある.終日NPPV患者の移動時や活動の拡大に応じた気道クリアランス維持や人工呼吸器使用のための人的物的環境整備が課題である.

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© 2009 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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