日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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コーヒーブレイクセミナーⅣ
肺炎球菌ワクチンの意義
長谷川 直樹
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2010 年 20 巻 2 号 p. 142-145

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抄録
肺炎は日本の死亡原因の4位を占めるが,なかでも肺炎球菌は市中肺炎の起因菌として最も頻度が高く,菌血症を伴う場合には死亡率は70%に達するといわれる.肺炎球菌による侵襲性感染症に対して莢膜多糖を成分とするワクチンが実用化されたが,わが国では普及しなかった.今回その原因の一つであった再接種禁忌が解除された.肺炎球菌は抗菌薬への耐性化が進んでおり,インフルエンザ罹患時の2次性肺炎の起因菌としても頻度が高い.今後わが国でもワクチン接種の普及が期待される.
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© 2010 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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