抄録
COPD急性増悪へのNPPV呼吸ケアは,すでに高いevidenceで確立され,かつ成功率は65~80%と安定しているが,これ以上に成功率が上がらないのはなぜだろうか?今までは挿管していたような重症例にも,NPPVで挑戦するようになったのかもしれない.そこでCOPD急性増悪へのNPPV呼吸ケアにおける新たな3つの挑戦について解説した.①病態により即した,より安楽で有効なNPPV設定への挑戦,②COPD患者の高齢化,超高齢COPDへの挑戦,③COPD急性増悪に対する在宅呼吸ケアでの挑戦.厳しい医療情勢のなか,今後喫煙率の高い団塊の世代の高齢化により,COPDは急増するものと思われ,われわれが挑戦すべきテーマになると思われる.