日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムV
医療・介護関連肺炎(NHCAP)の現状と展望
──看護師の立場から──
金子 弘美山中 悠紀大平 峰子沖 侑大郎石橋 由里子石川 朗
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2014 年 24 巻 1 号 p. 37-40

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抄録
医療・介護関連肺炎患者の多くは,在宅介護を受けていたり多様な基礎疾患や合併症を抱えて外来で医療ケアを受けている高齢者であり,その大半に誤嚥性肺炎が疑われる.したがって,その予防や治療では患者の意志や家族の希望,社会的条件などを考慮しながら,摂食・嚥下訓練,口腔ケア,適切な栄養管理や食事指導,リハビリテーションなどを行い患者の体力向上を図るといった包括的な対応が欠かせない.そのなかで診察や治療に関連する業務から患者の療養生活の支援にいたるまで幅広い業務を担いうる看護師にはチーム医療のキーパーソンとして役割が期待される.医者や歯科医師を中心にスタッフ間で連携した対応を行うには,栄養状態や嚥下機能,口腔内環境などの誤嚥性肺炎のリスクを評価し予防や早期発見に努めるだけでなく,スタッフへの助言やスタッフ間連携のための情報共有などに主導的な働きを果たす必要がある.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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